久々にペダリング解析ネタです。
こちらのデータはとあるロード選手のペダリング。
選手だけあって出力も高めですが、効率も80%に迫る勢いです。
この選手は、3時間以上走ったペダリング効率がおよそ60%という高効率の持ち主です。
常に接線方向に力が加わっていて良い軌道を描いています。
こちらのデータはロード歴2年くらいのサイクリストのペダリング。
解析を行うと、多くのサイクリストはこのようなペダリングになり、効率も35~40%前後が標準的です。
決してこのペダリングが悪いペダリングという訳ではなく、これが一般的なペダリングです。
何が違うのか?
一目で分かるのは青いマイナスの力が働いている点。
そして、下死点で最も強く「真下に」踏み込んでいるのが分かります。
多くのサイクリストは、「ペダルを回す」という感覚ではなく、「ペダルは踏むもの」という感覚を身体が覚えてしまっています。
小さなころからフラットペダルを踏み込んでいるのですから当然です。
しかし、最近感じる事ですが、軽量自転車選手は効率の良いペダリング意識が高いように思われます。
なぜか?
極端な話ですが、重量級の選手は、踏み込むだけでも高出力を発揮できるので、たとえ無駄な力が働いていたとしても、平地では軽量選手よりも圧倒的に有利です。
軽量選手がその差を埋めようとするなら、体重任せに踏み込むだけではなく、効率の良いペダリング、極端に言えば引き足の力も導引する必要があります。無意識にそういうペダリングの必要性を感じているのかもしれません。
登りでは特に効率の良いペダリングが求められます。
ただでさえ登りでは不利な重量級の選手が、体重だけで上ろうとすれば、効率の良いペダリング感覚が備わっている軽量選手とは大きな差が生まれるのは必然です。
時折、体格が良くて登りもこなせる選手がいますが、そういう選手はかなり効率の良いペダリング感覚を持っていると想像できます。筋量も多いので、引き足も使えているのかもしれません。
勿論、そういう選手は平地のTT等はとてつもないポテンシャルを持っていると思います。
ペダリングは奥が深いですね。
特にヒルクライムでは効率の良いペダリングが有効です。
お気軽にご相談ください。(営業入れてすみません(^-^))